大切な人に「おめでとう」が伝わる出産祝いのマナーと金額の相場

大切な友人や兄弟、姉妹に待望の赤ちゃんが生まれ、心からの「おめでとう」という気持ちを込めて出産祝いを何にしようか迷っていませんか?出産祝いを考える上で重要なのは、「マナー」と「金額の相場」です。

少なすぎても、多すぎても失礼にあたる場合があります。今回は、出産祝いの「マナー」と「金額の相場」についてまとめました。

出産祝いのマナーとは?

出産祝いを贈る上でのマナーとは一体何なのでしょうか?ここでは基本的な出産祝いのマナーについて解説していきます。

出産祝いを贈るタイミング

出産祝いを贈る際には、次の2つの事に気を付けましょう。それが「出産の報せを受けた時」と、「母子ともに健康な状態であることが確認できた時」です。特に「出産の報せを受けた時」は重要なタイミングです。

報せを受ける前に、出産祝いを贈ってしまうと、もし死産だった場合に相手の悲しみをより深めることになってしまいます。必ず出産の報せを受けてからお祝いの品物を渡すようにしましょう。

出産祝いを贈るタイミングは産後1週間から1か月迄が一般的です。産後すぐに出産祝いを贈るのはあまりお勧めしません。入院先で出産祝いを渡してしまうと、もし品物が大きかった場合ほかの妊婦さんの迷惑にもなりますし、病院側の迷惑にもなります。

また大きな品物は入院中に渡してしまうと、退院時の荷物になってしまいますので注意が必要です。贈る相手のことを考えて品物を渡しましょう。

自宅へ持って行って直接渡すか、遠方であれば宅急便等で配送してもらっても失礼にはなりません。配送の場合は内熨斗で贈るのが一般的なマナーです。

出産祝いのマナー「熨斗」と「水引」

熨斗や水引も出産祝いで現金や商品券を贈る際に気を付けたいマナーの一つです。大きな品物には熨斗と水引があらかじめプリントされている「熨斗紙」を巻いて渡すことが一般的です。

熨斗はもともと干した鮑を細長く伸ばして、お祝い事の席で「長く伸びる」という意味合いで出される縁起物でした。それがだんだんと簡素化され、現在の形になりました。

先ほども少し触れましたが、熨斗には「内熨斗」と「外熨斗」があります。内熨斗は、品物に直接熨斗紙で包むことで、外熨斗は品物の包装紙の上から熨斗紙を巻くことです。使い方は「内熨斗=おすそ分け」、「外熨斗=お祝い時の贈答品」という分け方をします。

出産祝いは基本的に「外熨斗」を使用します。遠方などで、配送する場合には贈答品が汚れたり、傷ついたりするのを防ぐために、「内熨斗」にする場合がありますがマナーとして問題ありませんので心配無用です。

出産祝いの水引の基本は「5本綴り、紅白、蝶々結び」です。水引はその「紐の本数」、「色」、「結び方」でお祝い事の意味合いが変わるものです。出産祝いには「おめでたい紅白」と、「陰陽道の陽数(明るい数字)5本」、「何度でも解ける=何度あっても嬉しい蝶結び」という意味が込められています。

最近ではカラフルな水引等も販売されています。オリジナルな結び方等もありますが、基本である「5本、蝶結び」をおさえて置けば、男の子には青や緑の水引を使い、女の子にはピンクやオレンジの水引を使用しても問題ありません。

出産祝いで現金を贈る場合には次のことに気を付けましょう。それが「新札(折り目のついていないお札)」を使うという事です。これにはきちんとした意味があります。出産祝いや結婚祝い等で折り目のない新札を渡すという事は、「あなたの為に事前に準備しておきました」という意味を相手に伝える為です。

逆にお葬式などの不幸があった際に新札を渡してしまうと、「事前に準備していた」という意味が、相手の不幸を待っていたと捉えられる為、マナー違反になります。

出産祝い金額の相場とは?

出産祝いで贈る品物や現金には相場があります。ここでは、金額相場に関して解説していきます。

関係性で変わる相場

出産祝いの金額は贈る相手との関係性によって変わります。ここでは一般的な金額相場を関係性別にまとめました。

  • 知人、会社の同僚・・・3,000円~5,000円
  • 友人、会社の上司・・・5,000円~10,000円
  • 親友・・・10,000円~30,000円
  • いとこ・・・5,000円~30,000円
  • 兄弟、姉妹・・・10,000円~50,000円
  • 孫、ひ孫・・・30,000円~10万円
  • 親・・・50,000円~20万円

低い金額を上にしたのには理由があります。基本的に一番高額になるのは「親」からの出産祝いです。例えば、いとこの出産祝いの金額が30,000円で、兄弟姉妹が10000円だった場合、直接的な肉親である「兄弟姉妹」よりも高額になり、相手の家族に対して失礼になってしまいます。

金額上限のバランスを考えて出産祝いの予算を決めるとよいでしょう。自分の立場によっていくらぐらいになるか迷う場合には、相手の親や兄弟に聞いてみたり周りの友人達から聞いてみたりするのもいいでしょう。自分で判断してマナー違反にならないように気を配ることが重要です。

まとめ

新しい命が生まれることはとても喜ばしい事です。ですが、出産祝い一つで相手に対して不快な思いをさせてしまう可能性もあります。そんな思いをさせないようにする事も、贈る側として気を付けなければならないマナーです。一般常識のマナーをしっかりと守って、気持ちの良い贈り物をしたいものですね。