
「層雲峡氷瀑(そううんきょうひょうばく)まつり」は、北海道上川郡上川町に位置する渓谷「層雲峡」にて、例年1月下旬~3月下旬に開催される北海道のイベントです。北海道の冬に行われる三大祭りの一つとなっており、子供から大人まで北海道の冬が織りなす魅力をたっぷりと味わえる内容のイベントとなっています。
層雲峡氷瀑まつりとは?
層雲峡氷瀑まつりとは、毎年石狩川の河川敷に設置される特設会場にて開催される北海道の冬のビックイベントです。北海道恵庭市出身の彫刻家・竹中敏洋の指導の元1976年(昭和51年)に開催され、今年の2019年で44回目の開催となります。現在では全国から10万人以上もの人が訪れるほど人気のイベントとなりました。
なお、氷瀑というのは滝が氷ついて巨大な氷柱群となったものを言います。層雲峡に流れる滝の多くは北海道の寒さによって氷結し氷瀑と化します。この事から、このイベントは氷瀑祭りと命名されています。
層雲峡氷瀑まつりの日程と時間
層雲峡氷瀑まつりは、毎年1月~3月にかけて上川町層雲峡温泉(特設会場)にて開催されます。年齢制限はなく、予約の必要もありません。2019年の日程は以下の通りです。
【開催日時】
2019年1月25日(金)~2019年3月17日(日)
14:00~22:00 ※2月4日~11日は10:00~22:00回債
【料金】
協力金として300円
※協力記念のポストカードとホットドリンク100円割引券が進呈されます。
【公式サイトURL】
http://www.sounkyo.net/hyoubaku/
層雲峡氷瀑まつりの魅力とは
層雲峡氷瀑まつりは、北海道の渓谷ならではの自然を生かした氷の彫刻が最大の魅力ポイントとなっています。但し、氷瀑まつりを彩る魅力は氷の彫刻だけではありません。他にも様々な魅力ポイントがありますので、まず始めにそちらを紹介していきます。
七色にライトアップされる幻想的な世界
氷瀑祭りでは、氷を用いた彫刻や建築物などが勢ぞろいしており、まさにそこは「氷の街」です。特に建築物の一つである氷のトンネルは視界一面に氷の世界が広がり、その美しさは絶景そのものです。しかし、氷瀑まつりにはこの氷の世界を更に絶景へと変貌させる嬉しいサービスがあります。
それが「ライトアップ」です。層雲峡が日没を迎えるころ、氷の街は七色の照明によって姿を変えます。夜になれば層雲峡の気温は一気に低下し極寒の寒さとなりますが、それすらも忘れさせてくれるような美しい光景を見せてくれるのが氷瀑まつりの魅力ポイントです。勿論、ライトアップされるのは外だけではなく、建築物の中もライトアップが施され、氷の世界に反射する照明が朝とは違った表情を作り出してくれます。
真冬の花火大会
花火大会といえば夏の風物詩というイメージがありますが、氷瀑まつりでは違います。天候によって左右される事はありますが、基本的には毎日20:30分より花火大会が開催され、層雲峡氷瀑まつりの夜空を飾ります。北海道の冬は空気が澄んでいますので、極寒の夜空に打ち上げられる花火はとても美しく鮮明に見えます。
陸はライトアップによって彩られた幻想的な氷の建築物の数々、空は煌びやかに満開する花火。冬という事もあり、開催時間は短めですが、冬の自然と花火のコンビネーションを見られるのは全国でも層雲峡氷瀑まつりくらいしかありません。
花火の光は氷に反射しますので、それがまた一層氷瀑祭りの魅力を促進させます。また、20:30分の層雲峡はかなりの極寒となりますので、層雲峡温泉街の露天風呂で暖まりながら氷瀑まつりと打ち上げ花火の両方を眺めるのもまた格別です。層雲峡は温泉の名所としても知られている地域ですので、そういった楽しみ方ができるのも層雲峡氷瀑まつりの魅力の一つとして挙げられます。
層雲峡氷瀑まつりの建築物
層雲峡氷瀑まつりで作られる氷の建築物の数々は、毎年恒例のものもあれば、その年にしか見られないものもあります。ここからはそんな2019年の層雲峡氷瀑祭りで作られる代表的な氷の建築物を紹介していきたいと思います。なお、いずれの建築物も子供から大人まで楽しめる内容のものとなっています。
北の氷酒場
北の氷酒場は、層雲峡氷瀑まつりで毎年作られる建築物の一つであり、「氷のバー」といった感覚でお酒を楽しむ事ができます。一見大人限定の建築物にも思えますがそこは安心して下さい。子供でも飲める「酒粕ココア」も限定販売されていますので、家族連れでも楽しめる内容となっています。
但し、北の氷酒場は土日祝日のみの営業となっていますので、来店の際は注意して下さい。
氷瀑神社
これもまた層雲峡氷瀑まつりではお馴染みの建造物です。神社の中には神玉(かみたま)と呼ばれる氷の彫刻が鎮座しており、そこにお賽銭を張り付ける事ができれば、恋愛、金運、受験合格などのご利益があると言われています。その為か、毎年この神玉には大量のお賽銭が張り付いていて、それが氷瀑神社の一つの特徴ともなっています。
ちなみに、氷瀑神社の神玉にお賽銭を張り付けるのは難しくはありません。小さな子供でも神玉にお賽銭を軽く押し当てるだけで張り付ける事ができますので、氷瀑神社に立ち寄る際は是非挑戦してみて下さい。
氷の滑り台
子供から大人まで大人気の建築物が氷の滑り台です。ゴムチューブを用いて滑り台を滑り降りるのですが、滑り台は氷でできているので滑り降りる速度は早めです。その為、滑り降りる時に高い爽快感を味わう事ができます。
毎年、人気を集めている建築物なので少し並んで待たなければいけないというのが欠点ですが、氷の滑り台から滑るなんて経験はなかなかできないものですので、時間が許す限り、氷の滑り台に立ち寄ってみて下さい。
メイン氷像
毎年違ったテーマのものが建築される層雲峡氷瀑まつりの目玉が「メイン氷像」です。2019年は大雪山のふところにカムイ(神)を見出し共に生きた上川アイヌを元にしたストーリー「カムイと共に生きる上川アイヌ」が日本遺産に認定された事もあり、氷像のテーマ―は「大雪山」となっています。氷像の内部は氷のトンネルとなっており、見上げると氷柱が一面に敷き詰められています。
まさにその内部は氷の世界です。右を見ても左をみても氷で、迷路のような構造になっているのが特徴的といえます。朝は太陽の光が反射する青く透明で美しい氷の外観が氷像内部を彩り、夜は色とりどりの照明が氷に反射し、幻想的な世界が作り出されます。
層雲峡氷瀑まつりへのアクセス
層雲峡氷瀑まつりが開催される時期の層雲峡は、道がアイスバーン状態となっており自動車でアクセスする場合は少々危険が伴います。車の場合であれば、旭川紋別道上川層雲峡ICから国道39号線へと乗り継ぎ、そこからおおよそ30分程で到着しますし、無料駐車場も完備されているのでアクセス方法としては楽ですが、もし可能であれば公共交通手段を使うのが安全かつ無難です。なお公共交通機関を利用するのであれば、まず上川駅にアクセスする必要があります。
まず、千歳空港経由でアクセスする場合は、千歳線の快速エアポートに乗車し札幌駅を目指してください。そこから函館本線の特急に乗り換え旭川駅を目指します。旭川駅からは石北北線に乗り換えて上川駅を目指してください。
ここまでの所要時間は約3時間です。上川駅に到着後は道北バスの「上川森のテラス バスタッチ」に乗車する事で層雲峡温泉にアクセスできます。層雲峡氷瀑まつり特設会場へは下車後、徒歩5分で到着します。
千歳空港経由なら「氷濤まつり」もお勧め
千歳空港経由だと層雲峡まで時間がかかっていく暇がないという人は、千歳・支笏湖で開催されている「氷濤(ひょうとう)まつり」もお勧めです。「濤」とは波を意味しており、支笏湖の波しぶきで作った氷の祭典という事で「氷濤」と付けられています。層雲峡氷瀑まつりと対等な美しい氷の建築物が勢ぞろいしていますし、勿論大人でも子供でも楽しめるイベントとなっています。
詳しくは、以下URLを参考にしてみてください。
https://hyoutou-special.asia/