住まいづくりを楽しむ リノベーションマンションの4人暮らし[前編]

埼玉県飯能市、住宅街の一角にある暮らすマンションに、モイヤーさん一家は暮らしています。前編では、自然に囲まれた環境での子育てを両立するために、ご主人の独立を機に自然豊かな飯能市を新たな生活の場所へと選びました。暮らしの「ハコ」としての家づくりに妥協せず、こだわりの自然素材を使ってマンションをリノベーションし、思い描いていた理想の住まいを実現。
後編では、自分自身で・子どもと一緒にペイントしたインテリアやおもちゃ、手づくりのぬくもりを感じるアイテムなど、モイヤー家のライフスタイルを形づくる「モノ」をご紹介します。




ナチュラルな木をベースに、好きな「ブルー」のエッセンスを

マンションを購入して、素材にもこだわったリノベーションとDIYで仕上げました。

マンションを自分好みにリノベーションして暮らしているモイヤー家。
インテリアはナチュラルテイストをベースに、カラフルなラグや雑貨などのポイント使いで愛してやまないメキシカン要素をプラス。大好きな色のターコイズブルーとミントグリーンをポイントに使っています。


庭は外遊びの出入りにも便利

マンションの庭では、子どもが駆け回って遊んだり、大人が畑仕事を楽しんだりと生活を楽しんでいます。

庭は娘さんが自転車で遊んだり駆け回ったりできる広さ。写真左奥が出入り口になっていて、マンションの中庭に繋がっているので、庭から中庭へ娘さんが自転車で遊んだり、駆け回ったりしています。写真右奥のハナモモの木にかかっているハンモックは、バザーで譲ってもらったもの。写真右下部分は畑として使っていて、無農薬・無肥料でお野菜作りも楽しんでいます。


天気のいい日はDIYのティピで外遊び

ティピの布は、前の住まいのカーテンだったものを再利用。

天気のいい日にはDIYしたティピを設置して遊ぶことも。娘さんは人形遊びやままごとがお気に入りなのだとか。ティピの布は、前の住まいのカーテンだったものを再利用。「引越しで今の住まいには寸が合わなくなってしまったけど、ティピにはちょうどいいサイズです(笑)」

サボテンや多肉植物の植わった植物のあるカラフルな一角は、子どもにも安心な成分だけを使った天然塗料「ミルクペイント」を使ってペイントしました。


大好きなアイテムを随所に

メキシコ オアハカ州に暮らすザポテック族の織物。

奥様のお気に入りアイテムは、なんといってもメキシコ オアハカ州に暮らすザポテック族の織物。100%自然素材で手織りのザポテックラグが、無垢の西川材にとてもよく合います。初めて見たときに「これだ!」と思ったそうで、好きが高じて家族でメキシコに旅行するほど。
カラフルな色合いと独特の模様のザポテック族のアイテムのよさを伝えたくて、webショップも運営しています。

織物やラグといえば、トルコから中央アジアの広い地域で暮らす遊牧民がつくる「キリム」が日本での認知度もあり人気ですが、ザポテックラグも独創的な色使いとていねいな手仕事、素材のよさからアメリカをはじめとしたメキシコの近隣諸国で高く評価されているのだそう。ひとつひとつに作り手の個性や息づかいが表れていて、見ているだけでも楽しめます。


お気に入りのアイテムやアートを飾って楽しむ

リビングには、河原で見つけた流木をディスプレイ 紐を編んで作る「マクラメ」をハンドメイドしたものを飾ったりしています。

モイヤー家の近隣は自然に恵まれていて、川や山へのアクセスが便利。週末には、季節を問わず家族や友人親子を誘って森林浴や川遊び、ハイキングを楽しんでいます。

リビングには、河原で見つけた流木をディスプレイしたり、紐を編んで作る「マクラメ」をハンドメイドしたものを飾ったりしています。このマクラメのバーの部分にも河原で拾ってきた流木を使っています。
1枚目の写真手前のアートは、アメリカのナバホ族のサンドペインティング。アリゾナ州セドナで購入してきました。100%自然素材で、すべての工程を人の手でつくりあげる、人のぬくもりを感じる民族アートや民芸品が昔から大好きなのだそう。


子どもと一緒にDIYを楽しむ

積み木は、4歳の頃に奥様と一緒にDIYで作ったもの。

5歳になる娘さんが遊んでいる積み木は、4歳の頃に奥様と一緒にDIYで作ったもの。自分たちで木材をカットし、ペイントしたので愛着もひとしおです。
庭の植物プランターと同じく、塗料には「ミルクペイント」を使用しているので小さな子が舐めても大丈夫。 庭やリビング、和室など家のあちこちにこの天然塗料を使ってペイントしています。レトロな色味とマットな質感がお気に入りなのだそう。

「ひととおりペイントしつくしたので、今は新しい楽しみを模索中。先日マクラメ編みを始めたばかりです」と、ハンドメイドを楽しんでいる様子でした。


スローライフを楽しむ家電

調理にも使える石油ストーブ

イギリスのブランド「アラジン」の石油ストーブ 洗った芋をアルミホイルで包んで、ストーブの上に乗せておくと焼き芋のできあがり。

イギリスのブランド「アラジン」の石油ストーブは、日本でも愛用者の多いロングセラー商品。レトロなミントグリーン色とデザインに惹かれて購入したのだとか。

普段はやかんを乗せて加湿していますが、焼き芋や煮込み料理など、置いておくだけで調理にも使えます。
洗った芋をアルミホイルで包んで、ストーブの上に乗せておくと20分ほどでいい香りが。しっとりとした焼き上がりで、娘さんのお気に入りのおやつでもあるのだそう。

シンプルな仕組みなので、手入れをしながら親から子へと受け継いでいけることも魅力の一つ。電気が不要で、「ブルーフレームヒーター」の商品名のとおり、青い炎が燃えている様子にも癒されているのだそう。灯油の補給や芯の交換など、全自動の電気ストーブなどと比較すると手間のかかる側面も含めて奥様のお気に入りです。

油を使わずに揚げ物が作れるコンベクションオーブン

「キッチンエイド」のコンベクションオーブン。

モイヤー家で愛用しているのは、色味が気に入ってアメリカで購入し持ち帰ってきた「キッチンエイド」のコンベクションオーブン。

一般に知られている電子レンジやトースターとの違いは、その性能。上下についているヒーターで高火力を実現し、予熱時間が少なく、ファンで熱風を循環させることでムラなく焼き上げます。そのため、トースターやグリル、オーブンとしていろいろな料理に活躍しますが、トースターや電子レンジよりは機械の大きさがどうしてもかさばります。
また、電子レンジとは違ってプラスティック容器ごと食材を「チン」することもできませんが、「かれこれ6年ほど電子レンジを使っていませんが、慣れてしまったので(電子レンジが)なくても平気」と奥様。
表面をカリッと、中までしっかりと焼き上げる実用性と、いろいろな料理に対応できます。また、レトロなツマミのデザインと色、直感的に操作できるところもお気に入りなのだとか。

和室の一角に娘さんのスペースを

和室の一角を娘さんの場所にしています。 メキシコの市場で購入したチュニックも気に入ってよく着ていました。あざやかな色合いとメキシカン刺繍が印象的です。

5歳の娘さんには、まだ子ども部屋がありません。リビングルーム隣にある和室の一角を、娘さんのためのスペースとして使っています。遊ぶときにはしゃがむことが多いので、圧迫感がないよう子どもが座ったときの目線よりも低めを意識して設置しています。
収納には、フリーマーケットアプリで購入したリンゴ箱やワイン箱を重ねて使用。箱の内側をセルフペイントし、DIYで移動用のローラーも取り付けたのでレイアウト変更もかんたんです。子どもスペースは思いきって、とことんカラフルに仕上げているのが印象的です。
絵本はアメリカのおばあちゃんが贈ってくれたものがほとんどで、英語の学習というよりはもっぱら「見る」ことで楽しんでいます。
今はサイズアウトしてしまったけれど、メキシコの市場で購入したチュニックも気に入ってよく着ていました。あざやかな色合いとメキシカン刺繍が印象的です。

お子さんの成長とともに住まいの見直しを考えている方や、子どもと一緒に楽しめる「何か」を模索中の方は、モイヤー家の暮らし方を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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